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実は危険な「Please speak slowly.」

カメのようにゆっくりと英語を話すイメージ

 オンライン英会話レッスン中だけでなく、海外旅行中の日常会話や、留学先でのホームステイファミリーとの会話中に、相手が話す英語が早すぎてしまい、「どうしても付いていけない」なんて言う事は英会話初心者にとっては良くある事です。

 そこで、ここでは、そんな英会話初心者にとって非常に重宝する、相手に対して「ゆっくりと話してください」と、お願いをする英会話フレーズを覚えて頂ければと思います。

 この「ゆっくりと話してください」と言うフレーズは、日本の義務教育中に先生から口を酸っぱくして教えられる、「Please speak slowly.(ゆっくりと話してください)」が英会話初心者にピッタリなフレーズでしょう。

 しかしながら、この余りにも有名なフレーズである「Please speak slowly.」は万能では無く、実は、少し危険な一面も有り、その一面について、説明が無いまま使い続けていると問題になってしまうケースもあります。

 そこで、オンライン英会話ガイドを利用されている皆様には、中学高校の日本人英語教師が教えてくれない(知っている人が非常に少ない)、「Please speak slowly.」の危険性についても一緒にして紹介していきたいと思います。

「Please speak slowly.」の解説

 まず、「ゆっくりと話してください」と言う意味になる「Please speak slowly.」の解説からですが、「Please(どうぞ、お願いします)」、「speak(話す)」、「slowly(ゆっくり)」の3つ合わさって、「ゆっくりと話してください」と言う意味になります。

 このフレーズは、「Please」が入っているので「丁寧な表現」で、もし「Please」を抜いて「Speak slowly.」と言ってしまうと、「ゆっくりと話せ」と言う風に命令となってしまうので注意をしてください。

 また、良く英語のネイティブスピーカーが行うのですが、とっさの場合に「Please」を省いて言ってしまい、「Speak slowly.」と言った後で、「Please」を語尾に付与し、「Speak slowly, please.」とするケースです。

 これでも上手く命令では無くて、「丁寧な表現」へとシフトさせる事ができるので、もしも文頭の「Please」を忘れてしまっていた場合には、語尾に「Please」を差し込んで頂ければと思います。

英会話初心者は命令形のオンパレード

 仕事で英語を使うようになると、大変苦労するのが本人は丁寧に話しているつもりでも、話している会話の多くが「命令形」となってしまっているケースです。

 特にビジネスでは局面によっては、「相手に言い負けない事が必要となる場面」も多く、ついつい焦ってしまい「Please」を付け忘れると言う事も良くあります。

 そこで、そう言った事にならないためにも、英会話初心者の間から「丁寧な英語を話す」と言う習慣を持って頂ければと思います。

「Please speak slowly.」よりも「Pardon?」

ウサギのように素早く英語を話すイメージ

 これまで紹介してきたように「Please speak slowly.」は、英会話初心者にとって大変役に立つ英会話フレーズとなっていますが、実は、英語のネイティブスピーカーの中には、この「speak slowly(ゆっくりと話す)」と言うフレーズを聞くと嫌な顔をする方もいらっしゃいます。

 これは、特に英会話初心者と話す機会の多い英会話講師や、空港での職員などのネイティブから出される事が多い意見なのですが、理由としては「私達は既に“ゆっくりと”話している、それなのに“もっとゆっくりと話せ”とは無茶な話だ」と言う思いが有るからだそうです。

 この裏には、英会話講師や空港の職員達は、「自分たちは英語の苦手な人々を相手に話すプロだ」と言うプロとしての自覚が有り、「Please speak slowly.」と言うフレーズが、時折“プロとして働いている”と言うプライドを傷つける事があるため、そう言った意見が出るのだそうです。

「Please speak slowly.」に変わる表現

 英会話学習者の皆様は、この話を知ってしまい「“Please speak slowly.”と言ってはいけないのか?」と思われるかも知れませんが、ほとんどのケースにおいてはガンガン使って頂いても問題は有りません。

 ただ、一部の嫌な顔をする方々を事前に想定しておくならば、相手が言っている事が聞き取れない場合に、まずは「Pardon?(もう一度言ってくれませんか?)」と言うフレーズを挟んでみると全てが解決しやすくなります。

 それは、大抵の場合において、2回目に説明をする時には、自然に1回目よりも“分かりやすい言い回しを使ったり”、“ゆっくりと話したり”するものだからです。

 そこで、英会話初心者の方には、まずは「Pardon?」を使って頂きたいと思います。「Pardon?」の使い方や英会話テクニックについては、以下も参考にしてください。

「Please speak slowly.」は少し上からに聞こえてしまう

 先ほど紹介した「もう1度言ってくれますか?」と言う意味の「Pardon me?」と「Please speak slowly.」では、英語のネイティブスピーカーにとっては「Pardon me?」の方が下から目線に聞こえます。

 その理由として、「Pardon」には、“許し”や“容赦”と言う意味が有り、「もう1度聞き返す事を許してくださいね」と言った英語表現となるからです。

 英会話入門者の間は、特に細かいニュアンスなどに気を遣う必要も有りませんが、逆に入門の頃から「Please speak slowly.」を最終手段としておけば、突然に英語を話す機会が訪れた場合にも、冷静な対応ができますからね。

 今の内から言葉を選んでおくと、後々、中級者や上級者になった時の言葉選び(表現方法選び)に苦労しなくて済むので、余裕があるのであれば、ここでの内容を少し覚えておいて頂ければと思います。

中学・高校の英語教師が教える英語

 近年では、修学旅行等の学生を海外で良く見かけるようになりましたが、良く見かけるのが高校の英語教師が生徒の代わりにレストランのオーダーを取っているシーンです。

 これは英語教師として、「生徒から憧れの眼差しで見つめられる最大の見せ場」なのですが、緊張も有ってか結構な確率で先生は「命令形で注文」をしています。

 緊張するのも分かりますが、そう言った時にこそ「Please」などを使い、丁寧な形にする事を意識して頂ければと思います。

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