「Trust me.」は非常に欧米人に好まれる
日本人は文化的な背景も有り、自分から進んで「Trust me.(私を信じて)」と言う人は余りいないのですが、この「Trust me.」と言う表現は、欧米人の多くが大変大好きなフレーズとなります。
例えば、会話の流れで相手に対して「Are you sure?(それは確かですか?)」と尋ねると、「Sure, trust me.(確かだよ、私を信じてくれ)」と言う風に返してくる人も珍しくありません。
つまりは、“私達日本人には余り使われないフレーズで有っても、ネイティブが良く使うため、話を理解するためには必要なフレーズ”と言う事になるのですが、この「Trust me.」と同じ意味で良く使われる「Believe me.(私を信じて)」と言う表現についても簡単に紹介させて頂きたいと思います。
「Trust me.」と「Believe me.」は違う
先ほど、「“Trust me.”と“believe me.”は同じ意味として使われる」と紹介しましたが、実はそれは日本語での翻訳で有り、その中身は少し違ってきます。
それは、簡単に説明すると“trust”が「人を信頼する(信じる)」のに対して、“believe”は「“何か(物など)”を信頼する(信用する)」からです。
例えば、「I trust her.」と言う場合、“trust”は人を信頼するので「私は彼女を信じる」と言う訳になりますが、それは“彼女自身を信じる”と言う意味を表します。
一方、「I believe her.」と言うと、“believe”は“何か(物など)”を信じるので、日本語訳をすると「私は彼女を信じる」と言う同じ意味になりますが、その中身は“彼女の言っている事(彼女の話)を信じる”と言う意味になります。
つまり、「Trust me.」と言う場合には、「私と言う人間を信じてくれ!」と言う意味になりますが、「Believe me.」と言うのは「私の言っている話を信じてくれ!」と言う意味になります。
良く映画などで、ヒーローとヒロインが危険な足場から安全な場所へと飛び移るシーンが有りますが、ヒーローが先に飛び移り、飛び移るのを躊躇しているヒロインに対して「信じろ!!」と言う時が有りますよね?
さて、この場合、「trust me.」と「believe me」どちらの表現が使われるか分かりますしたか?
そうです。「俺を信じろ」の意味を持つ「Trust me.」ですね!!
この場面で、「believe me」と言ってしまうと、ヒロインは「ヒーローを信じて飛びたい!!」と言う思いがあるのに、ヒーローの発言に躊躇してしまいジャンプする事ができなくなってしまいます(笑)。
少し混乱するので知っておきたい人だけ
英会話初心者の方が覚えてしまうと少し混乱してしまうので、まだ余裕がある方だけ覚えておいて頂きたい表現なのですが、これまで紹介した内容以外にも「trust in ○○」、「believe in ○○」と言う表現があります。
この場合、少し“強調”の意味が入った“trust”と“believe”になり、この場合どちらも「○○と言う人物を信用する(信じる)」と言う意味になります。
「Trust me.」の重要さと頻度
日常英会話やオンライン英会話で良く使われるフレーズと言うのは、“そのまま英会話初級者にとって大切なフレーズになっている”と言う事は珍しくありません。
それは、「会話中において出現頻度が高いフレーズほど知っておかないと会話内容が理解できない」からで、逆にかえすと「そのフレーズを知っておくと高確率で会話が理解できるようになる」からです。
つまりは、“出現頻度が高いフレーズ”さえマスターしておけば、「日常英会話を理解するにあたり多大な労力を払わなくても良い」と言う事も言えます。
では、その「出現頻度が高い英語フレーズと言うのはどういった物か?」と思われると思いますが、実はそれも非常にシンプルで、それはそのまま「私達日本人が日常生活で使用しているフレーズ」となるケースがほとんどなんです。
これはつまり、「日常生活で良く自分が話している内容について英語で話せれば、ほとんどの英会話は成立させる事ができる」と言うことを指します。
しかし、残念な事にそれには例外も有り、“自分が話さなくても相手が話す状況”、つまりは「日本人は余り使用しないけれどネイティブは良く使用する」と言うフレーズも有り、“会話が一方通行では無い”事から来る難しい面もあります。
そこで、ここでは相手(先生)の会話を理解するために、「日本人は余り使用しないけれどネイティブは良く使用する」フレーズの1つである、「Trust me.」と言うフレーズを紹介してみたいと思います。
「Trust me.」の解説
それでは、ここで紹介するフレーズ「Trust me.」について簡単に意味などの解説をしていきたいと思います。
まず「Trust me.」の意味からですが、「私を信じて」と言う自分の意思を相手に伝える表現で、「Trust(信じる)」「me(私を)」と言う単語が組み合わさってできています。
一瞬、「Trust me.」と言われると、命令形となっているので「私を信じろ!!」と言う、“強い意味を持つ表現”に錯覚される方もいらっしゃると思いますが、日常会話で使われる場合、“声色”と言うのが大切で穏やかに「Trust me.」と言うと特に“命令”と取るような強い表現にはならず、「私を信じて」と言った穏やかな意味合いになります。
もちろん、丁寧に言う事も可能で、その場合には「Trust me.」の最初か最後に「please(どうぞ)」と言う単語を付与して、「Please trust me.」や「Trust me, please.」として、「私を信じてください」と言う風にするだけでOKです。
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「Trust me.」は重い言葉
ある日本の政治家がアメリカまで出向き「Trust me.」と発言してしまい、大きな問題となってしまった事もありましたが、それは「Trust me.」が持つ発言の重さが原因にあります。
日本では「私を信じてね!」くらいに感じる「Trust me.」ですが、欧米では「それを(私の名に懸けて)保障しよう」くらいにとられる文句なので、使う時には少し注意が必要です。