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「May I ○○」と「Can I ○○」の違い

ジョッキに入ったビール

 ここで、オンライン英会話のレッスンだけで無く、海外旅行中や留学中に“非常に役に立つフレーズ”である、「“May I ○○”と“Can I ○○”の違い」について紹介していきたいと思います。

 「May I ○○?」や「Can I ○○?」と言う表現は日本語訳をしてしまうと、どちらも「○○しても良いですか?」と言う意味を持つフレーズで、英会話中級者レベルの方の場合には「知らない方はいない」と言っても過言では無いほどの有名なフレーズと言えます。

 しかし、残念な事に「“May I ○○”と“Can I ○○”の違いは何ですか?」と英語力が中級レベルの生徒に質問しをしてみたところ、その多くから“曖昧な回答”が返ってきました。

 そこで、英語力中級レベルの方にとっても曖昧なフレーズ“May I ○○”と“Can I ○○”について、ここではその違いについて紹介してみたいと思います。

“May I ○○?”と“Can I ○○?”の意味

 まず、始めに“May I ○○?”と“Can I ○○?”の違いを説明する前に、2つフレーズについて意味を再度復習していくところから始めてみたいと思います。

 “May I ○○?”と“Can I ○○?”は、先ほども紹介したように、どちらも「○○しても良いですか?」と言うニュアンスを持つフレーズとなり、相手に対して「許可を取る」場合に使用されます。

 例えば、上の画像のようにレストランなどでビールを注文したい場合に、「May I have beer?」や「Can I have beer?」として、「ビールを貰って良い?(ビールをください)」と言うフレーズを作る事ができます。

 また、レストランでビールを注文するケースで、ネイティブスピーカーの多くは、「May I have a bottle of beer?」や「Can I have a glass of beer?」と言う風に、量や種類(銘柄)など指定した注文をして、分かりやすく相手に伝えるのも一般的です。

ビールの注文では「jug」と「pint」に気を付けて

 少し話が脱線しますが、上の画像のように日本でジョッキで1杯ビールを注文しようとした場合、多くの人が間違えて「a jug of beer」としてしまいますが、それでは日本で言う「ピッチャー(中ジョッキ4~5杯分)」を意味します。

 上のような日本で言う中ジョッキで注文したい場合には、「a pint of beer」が使われるので注意をしてください。

「May I ○○」と「Can I ○○」は意味自体が違う

窓が開いている様子

 さて、“May I ○○?”と“Can I ○○?”についての一般的な理解をして頂けたところで、続いては本題となる“May I ○○?”と“Can I ○○?”の違いについて紹介していきたいと思います。

 まず、この両者の違いを指摘していく上で、“May”と“Can”の単語としての違いから見ていく必要が有るのですが、“May”には「~してもよろしい、~しても差し支えない」と言う意味が有り、“Can”には「~できる、~する事が可能」と言う意味を持っています。

 そのため、“May I ○○?”とすると、「~しても良いですか?」と相手に対して“許可(許し)”を取る事に対して、“Can I ○○?”の場合は、「(自分が)~できるのか?」から意味が派生した、「自分が○○する事が可能かどうか」の“許容範囲(ルール適応範囲)”を質問する「~しても良いですか?」となります。

 そのため、日本語ではどちらも「~しても良いですか?」と訳される両者ですが、“根本的な意味が全く違っている”事を頭に入れておくと、次に紹介する違いについても理解がしやすくなると思います。

“May I ○○?”と“Can I ○○?”の丁寧さの違い

 実は、“May I ○○?”と“Can I ○○?”と言う2つのフレーズについて、その根本となる意味が違う事から相手に対して許可を取る時の“丁寧さ”が違ってきます。

 先ほども紹介したように“May I ○○?”は、「相手に対して許可(許し)を得る」と言う意味から作られている「~しても良いですか?」であるのに対して、“Can I ○○?”は「相手に対して許容範囲(ルールの範囲)」を聞いての「~しても良いですか?」となります。

 そのため、“Can I ○○?”と言う表現は、“相手が主体というよりも自分が主体”と考えての「~しても良いですか?」と言う表現となるため、“May I ○○?”と“Can I ○○?”では、「“May I ○○?”の方がより丁寧な表現」となります。

 例えば、「May I open the window?(窓を開けても良いですか?)」と「Can I open the window?(窓を開けても良いですか?)」の場合だと、“May I”は「相手に窓を開ける許可を取っている」のに対して、“Can I”では、「自分は窓を開けても良いか?」と「自分の窓を開ける行動に対しての許容範囲」を尋ねているため、“May I”で始めた方が丁寧な表現と、丁寧な表現になります。

 また、“Can I”は「口語表現」となるため、基本的には仲の良い友人関係では「~して良い?」と言う“軽い感覚”で使われます(レストランなどの注文で使ってもOKです)。

“May I”と“Can I”は、基本的には置き換えが可能

 “May I ○○?”と“Can I ○○?”は、日本の英語テストなどでも“置き換え問題”として良く出題がされます。

 “日本の英語はそこまで深く無い”ため、置き換えが可能とされていますが、厳密に言うと“本来のニュアンスは違う”と認識しておかないと、英会話では苦労する事になります。

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